2008年12月アーカイブ



 現在、デジタルカメラは非常に多品種で、さまざまなタイプのものが市販されていますね。ですが、基本的にこれらのカメラは、日常的なスナップ写真や風景写真などの撮影に便利なように設計されています。

 ところが、皆さんが撮影したいのは「商品」という少し特殊なものです。ですから、デジタルカメラで撮影した時、不具合な結果になることが多々あるわけです。

 でも、カメラに内蔵されているいろいろな機能を使うことで、ほとんどの問題は解決することができます。ただし、オート機能しか備わっていない安価なタイプでは、解決できなかったり、余分な手間を必要とします。

 できれば、商品撮影に必要最低限の機能が備わったタイプを準備したいものです。ここでは、現在お持ちのカメラの機能のチェックをしていただくと共に、新規に購入する際の注目点について整理します。

 ▼▼チェックポイント1・画素数は?


 ご承知とは思いますが、画素数は、写真の画質(きめ細かさ)を決定する大きな要因の一つです。安価なタイプでは、数百万画素。高価なタイプでは、1千万画素を超える機種もあります。

 もし、デジタルカメラで撮影したデータをもとに、印刷したり、プリントを作成する場合には、数百万画素といった機種でないと、ざらついた感じの画像になります。A4フルサイズ程度の大きさの印刷やプリントが必要なら、300万画素は欲しいところです。

 ただ、ホームページ上に掲載するだけなら、数十万画素といったクラスでも十分。

 画素数は、非常に目につく性能の一つですが、これだけに注意がそらされないようにしてください。

 ▼▼チェックポイント2・レンズは?

 デジタルカメラでは、フィルムを使ったカメラよりも、レンズの性能の影響を多く受けるそうです。ですが、いいレンズを備えたカメラはそれなりの価格になります。

 ズーム付きであれば、まあ、大丈夫。3倍ズームといった表示は、被写体の大きさを1〜3倍まで連続的に変化して写すことができる(正確には、レンズの焦点距離が3倍まで変化できる)といった意味です。

 ●ズーム操作の例
  


 ほとんどのデジタルカメラには、接写(マクロ)撮影機能が備わっていますから、宝飾品などの撮影も手軽にできます。これは、普通のカメラでは非常に難しいものですが、デジタルカメラでは本当に簡単です。

 ●マクロモードへの切り換えの例
  
 もし、カメラの実物を手に触って確認できるなら、レンズのズームを広角(W)側にして、試しに何かを撮影し、画面周辺に写っている物の形の歪みが少ないタイプを選ぶといいです。

 
  ▼▼チェックポイント3・さまざまな機能のここに注目! 
 
 カタログの最後のページあたりに印刷されている「仕様」欄を見てください。


   本当に小さな文字ですので、イライラすること請け合いですが、次の項目だけは確実にチェックしましょう。

 あるいは、お手持ちのカメラを使って取扱説明書を読みながら、次の項目の操作方法をもう一度確認してください。

 それぞれの詳細は、次回より順次、紹介していきます。

 ▼機能を確認1・ホワイトバランス 

 ホワイトバランスとは、白い物を白く写すための機能で、通常はオートになっています。色がでない! といった時に、この機能を手動で設定することで、色を正しく写すことができるようになります。

 機種によって操作は大きく異なります。使用説明書の索引などで調べてください。

マニュアルモードへ切り換え。 メニューを呼び出す。 ホワイトバランスを呼び出す。
マニュアルモードへ切り換え。 メニューを呼び出す。 ホワイトバランスを呼び出す。
  
 仕様の「ホワイトバランス」という欄を見ます。
 色の再現を整えるための機能です。オートの他に次の機能があるか確認します。
 本当にややこしいことに、メーカーによって異なる名称を使っていますので注意が必要です。

 1・マニュアル設定/プリセット

 5種類とか5段階とかいった記載は、設定できる光源の種類の数です。昼光、フラッシュ、白熱電球、蛍光灯、曇天、といった具合に、照明している光の種類によって設定します。
 この機能がついていないと、商品の正しい色を再現できないことがありますので、必ず確認してください。
 フジとオリンパスは「プリセット」という名称になっています。

 2.プリセット/ワンタッチ/ワンプッシュ/カスタム

 ニコンは「プリセット」、オリンパスは「ワンタッチ」、コダックは「ワンプッシュ」フジは「カスタム」といった具合に、メーカーによって名称は異なりますが、白紙などを試しに撮影して色の基準を設定する機能です。この試し撮りの結果は保存されません。
 ビデオカメラを使っている方にはおなじみですね。
 この機能があれば、あらゆる光源下で、正しい色を再現することが可能になります。

 ▼▼チェックポイント3・さまざまな機能のここに注目!

 ▼機能を確認2・露出補正機能

 露出補正とは、写真の明るさを調整する大切な機能です。

 露出補正機能を操作する。
 
 仕様の「露出補正」という欄、もしくは「露出制御」の欄の中の「露出補正」という項目を見てください。
 そこに、±1.5EV(0.5EVステップ)とか、−2EV〜+2EV(1/3EVステップ)といった具合に表示されています。
 この機能は、写真の白さ黒さ(明るさ暗さ/淡さ濃さ)を調整するためのものです。白い商品や黒い商品を正しい濃さで再現するためには、とても便利な機能です。
 プラス・マイナスで示されている数字が調整できる幅で、±2EV以上が理想ですが、±1.5EVでもまあ十分でしょう。
 かっこ内の数値は、調整できる間隔です。1/2ステップより細かければ十分。

 ▼機能を確認3・フラッシュの発光禁止モード

 商品撮影ではフラッシュは使いません。意外に思われるでしょうが、フラッシュを使わなくても、かなり暗い場所で、キレイな写真が撮影できます。

 フラッシュを発光禁止にする。
 

 「フラッシュ」「内蔵フラッシュ」「スピードライト」と記された欄を見ます。

 この中に、「発光禁止」という項目がある機種を必ず選んでください。先に紹介したホワイトバランスのマニュアル設定機能や、露出補正機能がついた機種なら、まずこの機能は備わっているはずです。
 RIFA(リファー)でライティングして撮影する際には、必ずフラッシュを発光禁止にして、光らないようにします。そうしないと、ライティングの意味が全くなくなります。
 さて、ご自身のカメラで、以上の操作はできましたか?

   最初のうちは少し手間取るかもしれませんが、これらの操作にできるだけ早く馴染んでください。

 もし、オートしか備わっていないカメラでしたら、ちょっと残念。でもご安心を。いずれ、こうしたオートだけの機種を騙し騙し使う方法も紹介します。ただ、必ずしも良い結果を得られるとは限りませんので、できれば、新規購入をお勧めします。予算の都合もあるでしょうが、ここに紹介した機能を確実に備えた機種を選んでください。
 当たり前のようで、実は奥が深いズームの機能について説明します。

 
  ズームの表示例。

 左側のバーが「光学ズーム」、×4.0という数字が「電子(デジタル) ズーム」の表示です。  ズームというのは、レンズの焦点距離などを変えて、画面に写る商品の大きさなどを調整できる機能です。ほとんどのデジカメでは、W(ワイド/広角)とT(テレ/望遠)と刻印されたボタンや切り換えスイッチで操作します。

 W側にすると、広い範囲を写すため、画面の中に小さく商品が写ります。
 T側にすると、狭い範囲だけを写しますので、画面の中に商品が大きく写ります。

 これが基本です。皆さん、ご存じですよね。
 しかし、決してこれだけではありません。今回の記事をじっくり読んで、ズーム機能を使い倒してください。

 さて、デジカメのズーム機能は、大きく二つに分けられます。一つは、レンズの焦点距離を変える「光学ズーム」、もう一つはレンズの焦点距離は変えずに画像の中央部分だけを大きく拡大する「電子(デジタル)ズーム」の二つです。

 後者は画像の一部分だけを使用するために、若干画質が低下しますが、モニター上で見るだけなら、その影響はほとんどありません。いずれのズームにおいても、今回の記事は役に立つはずです。

 ▼▼ズームのツボ・W側には注意が必要!

写真1a
W側で撮影。
写真1b
T側で撮影。
   
本の端が歪み、画面上部に
照明の写り込みがあります。
歪みも、写り込みも
ほとんどありません。
 
 写真1abを見比べてください。同じ本をズームのW側とT側で撮影したものです。

 W側で撮影した写真1aでは、画面周辺(本の端)が歪み少し膨らんで見えること、そしてさらに画面上部に照明の写り込み(テカリ)があることが分かります。

 これはいただけませんね。

 画面周辺の歪みは、「レンズの収差(レンズ性能の一種)」が原因です。コンパクトタイプのデジカメで、W側で撮影すると、こうした歪みがでます。歪みを無くす(少なくする)ためには、できるだけT側で撮影する必要があります。

 スペースの都合などで、どうしてもW側で撮影しなければならない場合には、カメラを少し商品から離して、画面に余裕をもって撮影し(写真1c)、後で画面周辺をトリミング(カット)すれば、いくらか歪みを軽減することができます(写真1d)。

写真1c
W側で画面に余裕をもって撮影し・・
写真1d
画面をトリミングすれば、
歪みを軽減できます。
 

 また、W側で撮影した時の照明の写り込み(テカリ)は、カメラと本が近いために生じたものです。
写真2abを見比べてもらえれば、その原因が直感できるはずです。この写り込み(テカリ)を無くすには、T側で撮影するか、あるいはライト位置を画面左側にずらします。

写真1e
W側の光の反射。
写真1f
T側の光の反射。

 ▼▼ズームのツボ・商品の大きさの印象を変える。

 冒頭で、ズーム機能は、画面の中に写る商品の大きさを変える機能だと書きました。少し考えて頂ければ分かるように、これは、商品とカメラの距離を変えないことを前提としています。

 つまり、ズームをW側にして商品に近づいたり、逆にT側にして商品から離れたりすれば、画面の中に写る商品の大きさは同じままで撮影できます。でも、ここが肝心なのですが、これらは同じ写りになるわけではありません。何が変わるでしょう?

写真2a
 W側(8ミリ)にして
 近づいて撮影。
 写真2b
  T側(20ミリ)にして
  遠ざかって撮影。
 写真2c
  電子ズームを最大にして
  さらに遠くから撮影。

 しっかり見比べてくださいね。というか、まあ、一目瞭然ですね。
 カメラの大きさの印象が決定的に違います。

 W側で撮影した写真2aは、とても大きく見えます。
 T側で撮影した写真2bは、まあ、普通の印象といったところでしょうか。

 電子ズームを最大にして撮影した写真2cは、まるで設計図のようにカメラの角の平行線がほぼ正しく平行に写っています。でも、写真2aや2bと比べると、ちょっとミニチュアっぽく見えます。

 どれが良いか、という一般論はありません。目的によって、こうした大きさの印象を使い分けることが大切です。肝心なのは、ズーム操作と同時にカメラ位置を調整する、ちょっとした労力だけです。

▼▼ズームのツボ・背景の写り方の違い。

写真3a
W側で撮影(背景に注目)。  
写真3b
T側で撮影(背景に注目)。


写真3c
背景として写る範囲。
 赤線がW側、青線がT側です。
 

 今度は、カメラではなく、背景に注目してみます。

 W側にするとカメラ後方の広い範囲が写り、T側にすると割合狭い範囲だけが写ることが分かります。

 W側で撮影すれば、背景がより後方まで写りますから、奥行き感がでます。

 背景となる紙や下地、グラデーションペーパーの大きさに限りがある場合には、T側で撮影すると、画面全体をカバーすることができます。

 ▼▼ズームのツボ・接写(マクロ撮影)時はT側で。

W側で撮影。    T側で撮影。
   
W側で撮影した時の、商品とカメラの距離。
T側で撮影した時の、商品とカメラの距離。

 小さな商品を大きく撮影するには、デジカメの接写機能(マクロモード)を使います。多くのデジカメでは、モニターや液晶表示パネル上に、お花のマークを出すように操作すればよいだけです。

 フィルムを使ったカメラに比べると、デジカメでは恐ろしく簡単に接写が可能です。これは、受光素子が小さいために、レンズの焦点距離が短く、このために被写界深度が深くなるためです。ま、余談です。

 さて、接写(マクロ撮影)では、商品により近づいて撮影することになります。
 このため、商品とカメラの距離(ワーキングディスタンス)が狭くなりますから、RIFA(リファー)の照明位置を調整したり、あるいはレフ板を置いたりなどするには、非常に困難が伴うようになります。
 つまり、T側で撮影すれば、このワーキングディスタンスを長くとることができ、照明の調整などが少し楽になります。もっとも、先に紹介した「商品の大きさの印象」との兼ね合いも大切ですが・・・。

 さてさて、単純だと思われていたズーム操作の奥深さが少しは理解できましたか?
 露出補正(EVシフト)とは、写真の明るさを、カメラで調整できる機能です。商品の白さ黒さを正しく写すために頻繁に使用しますので、ぜひマスターしておきましょう。

 ニコン・クールピクス880の露出補正。  フジ・ファインピクス4700Zの露出補正。

 露出補正機能とは、写真画面の全体的な明るさ暗さ(白さ黒さ/淡さ濃さ)を調整(補正)するものです。

 少し余談になりますが、フィルムを使った銀塩カメラでは、この露出補正こそが写真家の腕の見せ所だったりします。というのも、フィルムは現像して仕上がってくるまで、どのくらいの濃さで写っているのか分からないからです。

しかし、デジタルカメラでは、撮影した直後に、ほぼリアルタイムで、仕上がりの濃さを液晶モニターで確認できます。ですから、思い通りの濃さになるまで、何度でもやり直せます。トライ&エラーの繰り返しで、望みどおりの濃さにできるのです。
 まずは、取扱説明書で、露出補正機能の使い方を熟読し、マスターしてください。

 基本は、次の通り。簡単なものです。

 1)仕上がりを明るく(白く/淡く)したい場合には、+(プラス)側に補正します。
 2)仕上がりを暗く(黒く/濃く)したい場合には、−(マイナス)側に補正します。

−2EVの補正。 −1EVの補正。  補正なし。 +1EVの補正。 +2EVの補正。
         
 上の写真に示したように、補正の幅は数値で示されます。数値が大きければ大きいほど、変化の幅も大きくなります。最初の内はできるだけ大幅に変化してみることをおすすめします。細かに変化していくよりも、早く望みどおりの濃さを求めることができるはずです。

 さて、上の写真では、白いトルコ桔梗を白い布の上に置いています。このように、画面全体が白い被写体の場合、露出補正を行わなければ真ん中の写真のように、全体的にグレーっぽい写真になります。このような場合は、画面を明るく(白く/淡く)したいわけですから、迷わず+(プラス)側の補正を行いましょう。

 逆に、画面全体が黒い被写体でも、全体的にグレーっぽい写真になります。この場合は、画面を暗く(黒く/濃く)したいわけですから、迷わず−(マイナス)側の補正を行いましょう。

 慣れてしまえば、とても簡単に操作できるはずです。そして、たったこれだけで、写真の濃さを自由自在に操れます。ぜひ、マスターし、使いこなしてください。

 次は、ホワイトバランスの使い方を紹介します。

 ちょっとついでに述べておきますが、ここで紹介した露出補正機能は、写真の「色」には影響を与えません。色彩の「濃さ」が変わるだけだと理解してください。「色」を調整(補正)するには、次の「ホワイトバランス機能」を使います。
 写真写りの「色」を調整(補正)するのが、ホワイトバランスの各種機能です。
 一般的な撮影では、オートホワイトバランス(AWB)機能によって、ほぼ問題なく見た目に近い色が再現されます。というのも、一般的な撮影では、被写体の色にさほどこだわらないケースが多いからです。

 しかし、皆さんのように「商品」を撮影するとなると、極力、オリジナルの色に近い色再現が求められます。でも、これがなかなか難しいですね。

 ここでは、カメラのホワイトバランスの各種機能を使う方法を簡単に整理します。操作の詳細は、各自のカメラの取扱説明書で確認してください。この機能を使えるようになれば、色に関する多くのトラブルを解消できるでしょう。

 ただし、厳密にそっくりそのままの色再現は不可能に近い、ということもちょっと記憶しておいてください。そもそも、デジタルカメラの画像は、各個人が使っている少しずつ色再現の異なるモニターで視認されるという理由が一つ。さらに、多くのデジタルカメラの画像の色は少し派手目になっています。このため、渋い感じの色の正しい再現はなかなかうまくいきません。

 ですから、ある程度のところで妥協し、言葉などで補完することも視野に入れておいてください。
 ▼光の知識


 「蛍光灯専用RIFA(リファー)」で使える蛍光灯。
 左より、SDの「デーライトタイプ」、昼白色、昼光色、電球色です。形はまったく同じですが、それぞれ色が異なります。昼白色はわりあい純白に見え、昼光色は少しだけ青みがかって、電球色はかなり黄色味が強い光に見えます。光の見え方と、写真に写る色の感じは異なりますので、話は結構ややこしいのです。


 「キャッチRIFA(リファー)」で使われているのは、ハロゲン電球です。

 商品の撮影を行う時、皆さんはどのような光源を使用しているでしょう。
 蛍光灯RIFAの場合は、蛍光灯。キャッチRIFAなら、ハロゲン電球です。
 ただ、蛍光灯と一口にいっても、白色、昼白色、昼光色、電球色などなど、さまざまな種類があ ります。もしかすると、SDが開発した「デーライト(太陽光)タイプ(製造完了品)」を使われているかもしれませんね。

 さて、これらの光源には、それぞれ特有の「色」があります。
 まずは、下の写真を見比べてください。

 ほぼ見た目どおりの色はこれです。

 写真A  写真B  写真C  写真D  写真E
         
 昼白色の蛍光灯で撮影した「色」。緑色が強い光です。  昼光色の蛍光灯で撮影した「色」。 青緑色が強い光です。  電球色の蛍光灯で撮影した「色」。黄色(橙色)の強い光です。   SDデーライトタイプの蛍光灯。わずかに緑がかった色です。  キャッチRIFAのハロゲン電球の「色」。橙色の強い光です。

 上の写真は、ニコン・クールピクス880のホワイトバランスを「太陽光」に設定して撮影したものです。デーライトタイプの蛍光灯は別にして、通常のフィルムで撮影した場合とほぼ同様の色再現となります。

 これらの光源はそれぞれ、普通に目で見ていると、同じような「白色光」のように感じますが、写真にすると見事なまでの「色」が現れます。

 このように、光源によっては、その光自体に「色」があるわけですから、商品の正しい色を再現するには、それなりの設定が必要になるわけです。

※SDのデーライトタイプ(生産完了)の蛍光灯は、理屈からいえば太陽光とほとんど同じ色再現になります。 ところが、どうした加減か、デジカメの機種によっては、若干、緑がかって写ることがあるようです。

 ▼オートホワイトバランス(AWB)機能で撮影する。

 さて、多くの皆さんは、ホワイトバランス機能なんて面倒くさいとお思いか、あるいはまったくそんな機能があることすら知らないか、もしかするとカメラ自体にこの機能がついていないなどといった理由で、カメラにお任せのオートホワイトバランス機能で撮影していらっしゃることと思います。

 この機能は、一般的な撮影で、ほぼ見た目の印象に近い色を再現するよう、カメラが自動的にホワイトバランスを設定するものです。とても便利で優秀な機能ですが、意外なところに落とし穴 があったり、逆に予想もしないところで非常にうまくいったりします。

 光源の色だけでなく被写体そのものの色の影響もあり、その上でカメラが勝手に設定していますから、何がどうなっているのかを正確に把握するのは困難です。
 ですが、まあ、とりあえずこれで撮影してみて、結果がよければそれで問題はないわけですよね。

 下の写真は、ニコン・クールピクス880のオートホワイトバランスで撮影したものです。 前のページの写真A〜Eと比べてください。

写真F 写真G 写真H 写真I 写真J
         
 昼白色の蛍光灯で撮影した「色」。ほぼ見た目どおりの色になりました。  昼光色の蛍光灯で撮影した「色」。ほぼ見た目どおりの色になりました。  電球色の蛍光灯で撮影した「色」。黄色の強い緑色といった感じです。  SDデーライトタイプ蛍光灯。ほんの少しだけ、緑色がのっています。  キャッチRIFA のハロゲン電球で撮影した「色」。橙色が強いです。

 不思議なことに、昼白色と昼光色の蛍光灯では、まず補正は必要ありませんね。どうした加減でしょう。オートホワイトバランスもたいしたものです。ハイ。

 ともあれ、以上の結果は、1)カメラの機種、2)被写体の色、によっても変わります。できれば、ご自身のカメラで、相性のよい光源を探してみることをおすすめします。

 ▼ホワイトバランスをマニュアル設定する。

 ホワイトバランスのマニュアル設定機能がついたデジカメの多くは、光源の種類を選択するよう になっています。メニューボタンを押して、この機能を選択する方法をマスターしてください。

 光源の種類を正しく選択するだけで、色再現に関する多くの問題が解決するでしょう。

 ※蛍光灯や電球の細かな種類の違いや経年劣化、あるいはデジカメの機種によっては、若干の色が残るケースもあります。
 ※光源の種類は一種類にしてください。蛍光灯の昼白色と昼光色や電球を同時に点灯したり、屋外の光が入っていたりすると、この設定ではうまくいかないことがあります。

  ホワイトバランスのマニュアル設定
   (フジ・ファインピクス4700Z)
  ホワイトバランスのマニュアル設定
  (ニコン・クールピクス990)

 蛍光灯の種類を細かに設定できる機種では、取扱説明書でその種類を確認してください。蛍光灯の種類は、液晶モニター上にFL1、FL2などといった記号で表示されますので、取扱説明書は欠かせません。



 ▼ホワイトバランスをプリセットする。

 カメラメーカーによっては、ワンタッチ、ワンプッシュ、カスタムなどと呼ばれているモードで
す。これは、白い紙や光源そのものをテスト撮影して、ホワイトバランスを設定します。手間は掛かりますが、この機能は、ほとんど伝家の宝刀といっていいものです。

 一つには、どのような光源にも対応できます。そしてさらに、微妙な光源の色の違いさえ補正す ることができるからです。この機能がついたカメラをお持ちなら、ぜひマスターしてください。

 プリセットしている様子。純白の紙を使うか、光源そのものをテスト撮影します。
 プリセットの表示。各自のカメラで操作の確認をしてください。
 プリセットの新規作成を行えばOKです。

 さて、ホワイトバランス機能は使えるようになりましたか?

 そんな機能ついてないぞって、改めて気づいた貴方。次は、ぜひこの機能がある機種を迷わず選んでください。
 次回「3.RIFAを使う」では、蛍光灯RIFAで使える各種蛍光灯と、キャッチRIFAで使っているハロゲン電球の色について、詳しく説明します。