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2カットで撮るパノラマ (IDF-3・リベンジ)


 できたことにはできたものの、今一つ仕上がりがよくなかった前後2カット撮りに再チャレンジ。

 手持ちで撮影するから、という理由でノーダルポイントも出さず、適当にやってしまったのが失敗の大きな原因です。まずは基本から見直していきます。
 で、結果は、驚くほど良いものになりましたよ。でもって、計画次第では、ほとんどオートマチックにパノラマ合成ができる道まで見えてきました。

1.新兵器登場!


 この原稿を書いている12月10日現在では、まだ正式発表されていないと思うのですが、イザワオプトさんから「専用アタッチメント」をお借りしました。正式名称もまだ決まっていない、とのことです。
 ここでは、リコーGX100に使用しましたが、レンズ口径さえあれば、いろいろな機種で使えるそうですよ。

 コンパクトデジカメのレンズ部はズームやらAFやら沈胴式にするなど、さまざまな工夫がなされているので、構造的に弱いのが欠点です。このため、イザワオプトでは、魚眼アダプターを装着する時に「手持ち」で行うことを推奨しています。しかし、何カットもの写真をそれなりの精度で連続撮影しなければならないパノラマ撮影では、手持ち撮影は大きなネックになるのです。
 そ、こ、で、新登場した「専用アタッチメント」を使えば、これがチョーカンタンになる、って寸法なのです。

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▲中央がアタッチメント。IDF-3のレンズマウントに貼り付けて使います。





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▲レンズ口径にピッタリ作られていますから、センター出しの必要がありません。





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▲レンズのマウント部に、アタッチメントを付属の両面テープで止めます。




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▲本当は「手」で支えるのですが、こんな感じになります。





2.ノーダルポイントを測定する


 ノーダルポイントは、だいたいレンズの「絞り」の位置に相当する、という思い込みから、前回はなんとなく適当に撮影してしまいました。本当にそうなのでしょうか? で、実測開始!

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▲リコーGX100は、レンズ光軸と三脚穴がズレていますから、Tアダプターで補正します。





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▲ノーダルニンジャの水平バーに直接取り付け、魚眼アダプターを装着して実測します。






●実測しました
 横方向の回転だけで済みますからちょっと楽チン。

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▲水平3カットで調整します。


●ズームして実測
 ズームをしてもノーダルポイントはズレないようです。

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▲ズームを望遠にするとさらに楽チン。


●そして意外な結果に・・。
 ノーダルポイントは「絞り」の位置だなんて、誰が言ったんだ? って自分だろ!
 いやはや、ぜんぜん違いますね。魚眼アダプターのかなり先端の方でしたよ。

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▲赤矢印の先端部分付近がノーダルポイントです。






3.本番撮影だ!


 正確なノーダルポイントが出たので、懸案事項の一つがつぶせました。手持ち撮影をしますので、紐と重りをアダプターに装着します。
 さらに、チルト方向の回転をなくすために、カメラの上に水準器を装着。両面テープで止めただけですが。
 残る問題は、正確に180°後ろ向きになれるかどうか? なのですが、これは足元の床の模様や、画面周辺を参照しながら行います。

 現実的な私としては、カメラを回転した時に、ノーダルポイントを5センチほどずらし、画面周辺に多少余分目に画像が収まるように撮影する方法をとりました。
 185°の画角の5°+ノーダルポイントのズレ5センチ、がのりしろ部分になります。

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▲ノーダルポイントを出すための紐と重りを付けました。






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▲カメラの水平を保つための水準器です。両面テープで止めました。






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▲画面周辺の「のりしろ」にも注意して撮影します。


4.合成開始


 IDF-3は、アダプター倍率0.25、画角は185° です。そしてカメラは水平で、前後に180°回転しています。これだけの要件を手動入力してみるところから始めます。

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▲PTGuiに、読み込ませます。







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▲この時点での、パノラマエディターの表示。






●レンズセッティングの変更
 レンズセッティングタブで、「EXIF」の中のレンズの種類と倍率を変更し、その後で画角185°を設定します。

ptgui

 





▲EXIFの値を変更します。







ptgui

 




▲この時点での、パノラマエディターの表示。






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▲EXIFの値を変更すると、画角が180°になりますから、これを185°に設定します。






ptgui

 




▲この時点での、パノラマエディターの表示。






●クロップの変更
 この時点で本当であれば、画面とクロップ位置がほどほどに合っているはずなのですが、なぜかクロップの範囲が広くなっており、黒縁が大きく残っています。これを手動で調整します。この時にパノラマエディターを見ていると、画面の変更がそのまま反映されますから、垂直線や天地の状態などを見ながら、ほどほどに調整するのがよいようです。

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▲クロップ範囲を変更します。これが意外に微妙。








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▲この時点での、パノラマエディターの表示。






●イメージパラメータの変更
 イメージパラメーターは、本来であれば、ソフトが自動的に数値を算出します。が、2枚撮影の場合には、のりしろが少なすぎるために、これができません。しかし逆に、前後に180°回転「Yaw=180」していることはわかっていますから、この数値を入れてみます。

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▲レンズパラメータの「Yaw」に180を入力。








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▲この時点での、パノラマエディターの表示。






 あ、なんだかよさそうですよ。

 前後2カット撮影で、ノーダルポイントと180°の水平回転の精度がよければ、これだけの数値入力でパノラマ合成が完結することになります。
 単純に考えると、三脚(できるだけ細いタイプが望ましい。コンパクトカメラなので強度は必要なし)にカメラを装着するためのアダプター(ノーダルポイントを出すのと、前後に180°回転できる機構があればよし)を作れば、誰でもカンタンにパノラマが撮れる装置になりますね。

●コントロールポイントを手動設定して精度を高める
 今回は手持ち撮影で、のりしろを多くするために、ノーダルポイントもズラしていますから、つなぎ目の精度は、この時点では今一つです。
 コントロールポイントを手動で設定し、オプティマイズを行うことで、精度を高めます。しかしそれでも、オプティマイズの結果は「bad」だったりするのですけれど・・・。

  ptgui

 




▲手動でコントロールポイントを設定します。







ptgui

 




▲オプティマイズを行います。結果は「bad」でしたが。







ptgui

 




▲それなりにできました。(コントロールポイント設定で画面を明るくしています。)







●完成しました
 合成できたら、フォトショップで明るさなどを調整して完成です。

 前回よりもはるかによい仕上がりになりましたよ。
 写真をクリックするとパノラマムービーが開きます。

ptgui ▲かなりいい線をいっています。あと一歩で、実用になりそうです。




・・・・・今回はここまで。



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