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シグマ8ミリF3.5をAPS-Cカメラで使う


 シグマ8ミリF3.5は、フルサイズ一眼レフで撮影することで「円周魚眼」になるレンズです。
 しかしいかにせんフルサイズ一眼レフは高価。なので、APS-Cサイズのカメラで使う、ことからスタートしてみます。
 このレンズをニコンなどのAPS-Cカメラで使用すると、画面の長辺にだいたい180°が収まります。いわば、「長辺魚眼」レンズとなるわけで、ニコン10.5ミリのような対角線魚眼よりも撮影カット数を減らすことができます。

 キヤノンのAPS-Cカメラはセンサーサイズが一回り小さいために、長辺方向に180°は完全に収まり切らず、少しカットされてしまいます。ただ、以下の撮影方法に影響を与えるようなことはないようです。

1.水平方向に4カットで撮る


 シグマ8ミリF3.5をニコンのAPS-Cカメラにつけ、パノラマ雲台に載せて縦位置で撮影します。光軸をだいたい水平向きにすると、天地にそれぞれ90度収まることになります。
 横方向は、センサーサイズが小さいので画面が切られてしまい、縦横比3対2から大雑把に計算して、だいたい120度くらいしか収まりません。

 以上が前提条件で、考え方はいろいろあるのですが、とりあえず、天地は水平方向を向け、横方向には余裕をもって4カット撮影してみます。
 当然ながら、天頂と底面中央の2箇所に「穴」が空いてしまいますが、どの程度のサイズになるのかも確認するために、素直に進めます。

シグマ8ミリ

 

 





▲光軸は水平。90度置きに4カット撮影します。







●撮影結果


 横方向の4カットのみです。計算上は、天地も収まっているはずですが・・・。

●PTGuiで合成する

 4カットを、PTGuiを使って通常通りの操作で合成してみます。ノーダルポイントさえ出ていれば、何の問題もなく合成できます。

シグマ8ミリ

 





▲4カットをPTGuiに読み込ませて、通常通りの作業を行います。







シグマ8ミリ
▲処理前の「レンズセッティング」の表示。

シグマ8ミリ

 



▲処理前の「パノラマエディター」の表示。面白い形になっています。






●合成結果

 「Align Images」をクリックするだけで、十分よい結果になりました。

シグマ8ミリ

 



▲驚くほど簡単でした。カット数が少ないと、処理時間も短くて済むようです。






 「穴」を確認してみましょう。

シグマ8ミリ

 



▲表示画面の中心を動かして確認します。想像していたよりもはるかに小さいです。






 よくよく見ると、底の「穴」が少し大きく三脚が少しだけはみ出ているように写っています。天頂の空の「穴」は、底よりも小さくなっています。これは、カメラがほんの少しだけ上向きだった、ということなのでしょう。

シグマ8ミリ

 







▲底の「穴」。フォトショップで処理できそうです。







シグマ8ミリ

 







▲底の「穴」。フォトショップで簡単に処理できそうです。








●フォトショップで処理して、パノラマムービーにしました。

 フォトショップで「穴」をふさぎ、画像の明るさを調整して、パノラマムービーを作ってみました。いやはや、あっけないくらい簡単。天地の穴を覚悟して撮影する、という方法も実用的に「あり」です。

シグマ8ミリ ▲クリックすると、パノラマムービーを見られます。


2.「穴」なしで撮影する、いくつかの方法


 撮影時に「穴」をふさぐには、天地の2カットを撮影すればよいことは誰にでもわかります。ここでちょっと頭を柔軟にすれば、別の方法を考えることができるでしょう。
 シグマ8ミリを使うメリットは画角が広いために「穴」が小さいこと! ほとんど追加の必要はないくらいの「穴」なのです。

●5カットで撮る。
 カメラを少し上向きにして4カットを撮影し天頂をふさぎ、少し大きくなった底の穴を追加1カットでふさぐ。
 上向きの角度は、主に天頂の絵柄(青空、雲、室内天井・・・)によって変えるとよいでしょう。また、底の「穴」は十分小さいですから、追加の底面撮影1カットは、三脚を外して手持ちで撮影するのが効率的です。
 この方法は、三脚なしのパノラマ撮影を、とてもスムースにできるステキな方法といえます。ポールを使った高所撮影には最適でしょう。(ポールを使う方法は別項目で試す予定です。乞ご期待!)
 
●4カットで撮る。
 水平4カットのうち、2カットを上向きに、2カットを下向きにして撮る。
 上上下下、上下上下、上上上下、上下下下、といった撮り方に加え、角度のバリエーションもあり、被写体・シーン別に応用できそうです。
 三脚を消す場合は、「下」の撮影カットのいずれかを三脚無しの手持ちか、ネイディア・アダプターを使って撮影します。
 三脚無しの手持ちはちょっと不安ですが、4カット全てを手持ち(ハンドヘルド)撮影してしまう強者も多いようです。(こちらも別項目で紹介します。)

3.5カットで撮影する


 シグマ8ミリをAPS-Cカメラで使う、もっともスタンダードな撮影方法です。
 上で見たように、天頂と底の「穴」は十分小さいですから、カメラを上向きにする角度は、5度程度でも間に合うはずです。ただ、操作上の誤差を考えると、ある程度角度を付けたほうが安心。さらに、上向きにすることで、画像の円周部を使わずにすむことになりますから、パノラマ天頂の画質を向上させることができます。
 ただ、角度を大きくすればするほど、底面の「穴」が大きくなります。このあたりの、あれやこれやを総合的に考えて、さて何度がよいでしょうね?
 ここでは、なんとなく10度で試しました。

シグマ8ミリ

 

 





▲10度上向きで4カット。真下は「手持ち」で1カット。合計5カット撮影します。







●撮影結果


 たった5カットで、三脚なしのパノラマ撮影が可能なのです。

●PTGuiで合成する

 5カットを、PTGuiを使って通常通りの操作で合成します。
 まず水平4カットを合成してから、底面の1カットを追加し、コントロールポイントを打って「オプティマイズ」を行う、という手順が順当な方法なのですが、ここでは5カットを一気に処理してみます。ポイントは、Align Imagesボタンを押す前に、「オプティマイズ」タブで、底面写真の「ビューポイント」にチェックを入れておくことです。

シグマ8ミリ

 





▲5カットをPTGuiに読み込ませて、通常通りの作業を行います。






シグマ8ミリ

 





▲「オプティマイズ」タブで、手持ち撮影した底面写真に「ビューポイント」を適用します。






●合成結果

 上手くつながっていますが、水平が変になりました。底面写真に写った自分の足も残ったままです。

シグマ8ミリ

 



▲水平を出すことと、自分の足を消す作業が追加で必要です。4カット+1カットで処理する方が簡単かも?





シグマ8ミリ

 






▲「コントロールポイント」タブで、垂直のコントロールポイントを作成します。







  シグマ8ミリ

 






▲「マスク」タブで、自分の足を消します。







●完成しました。

 PTGuiの使い方はともかく、シグマ8ミリとAPS-Cカメラの組み合わせで、水平5カット+底面1カットを撮影する方法は、とてもスムースで簡単。ニコン10.5ミリで慣れた私の感覚でいうなら、手間暇が半分以下になったような感覚すらします。
 先の4カットで撮影したパノラマと比較すると、特に天頂の画質が向上し、底面はリアルな画像になっています。
 いやあ、入門用には超オススメですよ。

シグマ8ミリ ▲クリックすると、パノラマムービーを見られます。




・・・・・今回はここまで。



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